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記憶の書


★お題:「白紙」。短文小説です。


「本当にいいのかい?」
魔女は僕に最後の確認をした。
「誤って知ってしまった秘密を持ち続けることは、彼女にとっても世界にとっても不幸だ。だがその『記憶の書』を白紙にすれば、彼女は勿論、あんたも彼女のことを忘れてしまうんだよ」
「構わない」
僕は迷わなかった。眠る彼女が抱く『記憶の書』に触れる。
「もう一度出逢ってみせるから」
そして今度こそ守ってみせる。

(172字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

後日コメント加筆します。
また見てやって下さい<(_ _)>

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tag : 短文小説 お題 文章修行

幻の都


★お題:「幻」。短文小説です。


私は美しい。私は貴い。
人は皆私を求める。
私を知らぬ者などこの世になく、誰もが私を夢見る。辿り着こうと永い旅をする。
されど私に触れた者はいない。
旅路の果てに倒れながら、嗚呼やはり幻なのだと涙を流す。
私は此処にいるのに。古より変わらず此処で待っているのに。
そして私は今日も百万年の孤独を深める。私の名は黄金郷。

(153字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

後日コメント加筆します。
また見てやって下さい<(_ _)>

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お守り様


★お題:「妖」。短文小説です。


山に消えた妻は、朱い石ころを握りしめて戻って来た。
山深くを彷徨っていたが、この石を拾った途端に帰り道が分かったのだという。
妻は石をお守り様と呼んだ。
十月(とつき)の後の嵐の晩、再び妻は消えた。
産声をあげたはずの赤子の姿もなく、残るは二つに割れたお守り様。山の妖と結ぶ道。

(130字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

後日コメント加筆します。
また見てやって下さい<(_ _)>

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The precious sky


★お題:「空」。短文小説です。


【①】

煤けた灰色の天井に宝石のような青が広がった。
子供達は歓声を上げ、映写機という名のガラクタを回している老人に口々に言う。
「これが昔の空なの?」
「なんて綺麗!」
閉塞感の溢れる地下に美しい空よりも眩しい瞳が煌めくのを見渡し、老人は泣いた。
本当の空の下に還った気がした。

(131文字)



【②】

そらをとじこめた、と幼い少女は笑った。
得意げに私を掲げ、私が映す逆さまの空を飽くことなく眺めていた。
草の中に捨てられていたビー玉の私を、魔法の水晶のように愛おしんでくれた神様。
あの小さな指を待っている。
輝く昼も、紫の朝も、燃える夕も、少女の為だけに映しながら。

(131文字)

062709300 - コピー☆


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

※画像は拾い物です。
こういうのを宙玉(そらたま)というそうですね。
とっても素敵なので自分でも撮ってみたいです。

(宙玉⇒http://www.zenji.info/gallery/soratama.html


短文小説についてのコメントは後日加筆します。
また見てやって下さいませ<(_ _)>

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夢幻の櫻


★お題:「桜」「花見」。短文小説です。


かの人に出逢ったのは、夢幻(ゆめまぼろし)の春の夜。
並び立つ櫻は薄墨の空に淡く浮かび、あの世へと続く灯りのようだった。
その美しさに見惚れていた私の傍に、何時の間にか女が立っている。
この風景から生まれ出でたようなその女は、咲き誇る櫻花と同じ色の袖を風に揺らし、
「見逃してあげる」
同じ色の唇で紡いだ一言だけを名残に、花吹雪とともに消えた。
あの幻にもう一度逢いたくて、私は今年も櫻を狩るのだ。

(193字)

夜桜 P1100251-e640

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

以下、筆者コメントへ続きます。

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孤独の海


★お題:「広大な海を目の前に、僕は立ち尽くしていた。」という書き出し指定。短文小説です。


広大な海を目の前に、僕は立ち尽くしていた。
いつか胸踊らせて旅したこの広さが、彼女がいない、ただそれだけのことで、こんなにも空恐ろしく感じるとは。
これから何をして生きればいいのだろう。安息の地を見出せるだろうか。
それでも、この何処かに彼女がいると思えば、海は永遠に美しい。
幸せに笑っていてくれるなら、僕は世界の果てででも、一人でいられる。

(168字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

以下、筆者コメントへ続きます♪

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Bitter Valentine


★お題:「本命」。短文小説です。


「手作りじゃないからね。どうせあんたの方が上手いんだから」
そう言って彼女が乱暴に突き出したのは、ラッピングもしていない、ハート型でもないチョコレートアソート。
「どうせあげないと文句言うんでしょ?」
ぶっきらぼうな口調の彼女は平然としているようで、実は照れている証拠に目を合わせない。
本命かと問うと、義理チョコの意味が分からないと遠回し。
素直じゃないビターチョコ。

(180字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

以下、筆者コメントへ続きます☆

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科挙


★お題:「試験」。短文小説です。


朱の柱と金の瑠璃瓦の荘厳な宮殿に圧倒されて立ち尽くす。
場違いだ。
周りは綺麗な身なりの髭の男性ばかり。襤褸を着た若輩者など僕だけだ。
嘲るような視線が痛い。
そっと右手の腕環に触れる。妹が自分の髪で編んでくれたお守り。
一族の為に僕は。
嘘のように動悸が消えた。
一度の深呼吸ののち、僕は試験会場に踏み出した。

(149字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

後日コメント加筆します。
また見てやって下さい<(_ _)>

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時の鉄道


★お題:「鉄道」。短文小説です。


気が付くと、僕は列車に乗っていた。
次々と過去に流れていく景色と黒い煙。空気の匂い。
嗚呼、知っている。
この世の果てまでも運んでくれるような鉄の道。
それは幻想で、あの夏僕は行けなかった。線路は空爆で破壊され、君は行方知れず。
あれから随分待たせてしまった。
けれども、漸く行けるよ。
白いワンピースの君が待っている向日葵畑へ。

(158字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

以下、筆者コメントへ続きます☆

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しるべ


★お題:「ロゼッタ・ストーン」。短文小説です。


【①】

繰り返さぬよう。願う想いはもう声にもならなかった。
干涸びた指先で、冷たい石に刻まれた文字をなぞる。
この都市を追って滅ぶ時が訪れたようだ。
石碑を守る役目ももはやここまで。
だが、この石が伝えてくれる。希望は残っている。
愚かな過ちを繰り返さぬよう。最後の男はただ祈る。

(131文字)



【②】

巨大な石碑を前に、少女は膝を折った。
神の足下に追い縋るように、その黒い石にしがみつく。
「禁を犯して封印を解くなど」
躊躇いを口にする青年に、少女は滔々と語る。
この文字を読み解けば、強大な力を手に入れられる。憎い敵国を滅び去ることができる。
「私達は神の国を創るのよ」

(131文字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

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流星群


★お題:「流れ星」。短文小説です。


【①】

僕の目には、堕ちてくる無数の星を愛おしげに見つめる彼女の姿。
彼女は待っている。ただひとつの星が降りてくるのを。流星群の夜に星になった恋人が戻ってくるのを。
もう十年、繰り返されてきた彼女の儀式。
今日こそ伝えるつもりだったのに、彼女の微笑を前に僕の唇は言葉を忘れる。

(131文字)



【②】

ペルセウス座流星群。やっとこの夜がやってきた。
そそっかしい彼が星になってしまってもう十年。彼はまだ私達の丘を探して迷っている。
方向音痴な彼がちゃんと戻って来られるように赤く大きな篝火をたく。
早く私を見付けて。
落ちてくる星を抱きしめるように、私は天へ腕を伸ばした。

(131文字)



【③】

毎年唇を噛んで見送ってきた列車の切符を、今年僕は人に譲った。
列車は燃える流星群となり、彼女の丘にも降り注ぐ。
ずっと一目会いたかった。愛していると伝えたかった。けれど彼女を想う瞳の存在に気付いたから。
「さようなら」
彼女の幸せを願い、僕は消えた。ただ一度だけ瞬いて。

(131文字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

以下、筆者コメントです☆彡

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沢庵


★お題:「たくあん」。短文小説です。


 温い風に、風鈴が涼やかにりんと鳴るのと、沢庵をぽりと齧る音が響くのは同時だった。
 年寄りしかいないこの村は、そんな些細な音がやけに大きく響く。
 うるさい程の蝉の合唱は波打つ耳鳴りに似て、かえって寂漠の思いを募らせる。
 蝉よりも賑やかに畦道を走る、子供達の姿は今は昔。
「静かになりましたねぇ」
 冷えた麦茶を卓袱台に置き、腰の曲がった妻はぽつりと呟いた。
 人も時代もあまりに変わってしまった、自分達も老い、この村はどんどんがらんどうになっていくと、妻は時折寂しげに言うのだ。今日もまた、遠い昔を懐古しているのだろう。
「変わらんよ、何も」
 小さくなった沢庵を飲み込んで、私も独り言のように呟く。この声も随分しわがれたものだ。
 喉を潤そうと麦茶を口にすると、舌に残る沢庵の甘みが濃くなった。
 次の沢庵に箸をつけ、続ける。
「ずっと同じ味だ」
 すると妻は娘の頃と同様に目を糸にして、「昔より美味しくなっている筈ですよ」と微笑んだ。

(400字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

以下、筆者コメントです♪

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七夕 -5-


(※お題+七夕ネタで書きます)


聞こえますか。聞こえますか。

聞こえてるよ。

ノイズだらけの古い音声データに主人は何度も頷き返す。

愛してるよ。愛してるよ。

穏やかに囁き、受け取り手のないメッセージを録音する。

「こんな脆弱なデータが届く筈がありません。そもそもその送信先は――」

いつか届くよ、七夕は奇跡が起きるのさ、と老いた主人は今年も想いを空に打ち上げた。


(159文字)



★お題:お題は「データ」、ゆったりした作品を創作しましょう。補助要素は「いつか」です。
(日常お題ったー ⇒ http://shindanmaker.com/75905


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

以下、筆者コメントに続きます☆彡

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七夕 -4-


(※お題+七夕ネタで書きます)


皺だらけの指が、赤子の頬に触れるように黄ばんだ手紙を撫でる。
「それなぁに?」
「ラブレターだよ。昔はみんな手紙を書いた」
朝の病院の屋上で、老人は懐かしそうに語る。
七夕に出逢い、七夕に結ばれ、七夕に死んだ人。
「今日は一年に一度、恋人が愛し合う特別な日。道が開くのさ」
老人は車椅子から立ち上がり、風は手紙を天へと連れて行った。


(160文字)


★お題:「朝の病院」で登場人物が「愛し合う」、「風」という単語を使ったお話を考えて下さい。
(恋愛お題ったー ⇒ http://shindanmaker.com/28927



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七夕 -3-


(※お題+七夕ネタで書きます)


星の川で一年に一度しか会えぬ男を待つ女。そんな景色にももう飽いた。
「あんたも物好きだねぇ。そんな男より俺にしといたら?」
月に腰掛け頬杖ついて、俺は今年も同じ文句を口にする。
「お黙りなさい」
女の返答も同じ。
しゃらりと星を踏む音がして、待ち人が現れた。女は輝くような微笑みでその胸に飛び込む。
来年も見るこの景色。物好きなのは俺の方。

(164文字)


★お題:『景色』『月』『男』
(ついのべ三題ったー ⇒ http://shindanmaker.com/14509



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七夕 -2-


(※お題+七夕ネタで書きます)


「何でこんな日に飲んでるのよ」
「……緊張して」
申し訳なさそうに謝る彼は、一年前と変わらず頼りない。
「この酔っ払い!」
これが一年に一度きりの逢瀬で交わされる恋人の会話?
ぷいと横を向くと、彼は優しく私の指先を指先でつつき、
「ほら、ほうき星だよ」
と呑気に笑う。
「……綺麗ね」
「織姫の次にね」
臆面もなく与えられた言葉に、目の前で一億の星が点滅した。

(170文字)


★お題:「優しく、指先を指先でつつく」、キーワードは「酔っぱらい」
(手と手の触れ合うお題ったー ⇒ http://shindanmaker.com/38363


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七夕 -1-


(※お題+七夕ネタで書きます)


折角の快晴だというのに、彼女は雨模様。足下の星々も見ないで涙に濡れている。
「ねぇ。そろそろ泣き止んでよ」
「止まらない、の……」
困った僕は彼女の小さな鼻をつまんだ。
「……っ!?」
「僕が君に求めるのは泣き顔じゃないんだけどな」 
彼女は抗議するように頬を膨らませ――やがて堪え切れずに噴き出した。
この一年ずっと求め続けた、僕の恋しい笑顔で。

(165文字)


★お題:本日の身体部位は「鼻」、行動は「求める」、ゆるい作品を創作しましょう。補助要素は「笑顔」です。
(身体にまつわるお題ったー ⇒ http://shindanmaker.com/73897



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もがれた翼


★お題:本日の身体部位は「肩甲骨」、行動は「触れる」、ダークな作品を創作しましょう。補助要素は「痛み」です。
(身体にまつわるお題ったー ⇒ http://shindanmaker.com/73897



長い黒髪がさらりと流れて、少女の白い背中が剥き出しになった。
男は無骨な指で、華奢な肩甲骨に触れる。
もがれた翼の名残のような、その美しい骨。
ついとなぞると少女は身を震わせ、男を振り返った。
「痛むのか?」
少女は答えず、ただ唇を噛む。天使の翼をもいだのはこの男なのだ。

(131文字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

以下、筆者コメントに続きます。
(本日の3本、まとめてコメントします)

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路地裏の少年


★お題:本日のお題は「本」、ダークな作品を創作しましょう。補助要素は「路地裏」です。
(日常お題ったー ⇒ http://shindanmaker.com/75905



怒りに満ちた靴音が通りを駆け抜けていく。
薄暗い路地裏に身を潜ませながら、少年は弾む息を必死で殺した。
服の下に隠した本を取り出し、震える指で表紙を撫でる。
ああ、僕の友達。
はっと顔を上げると、棍棒を持った店主が立っていた。
背を押しつけた壁のざらつきが、少年が最後に感じたものだった。

(139文字)


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★お題:「夜のベッド」で登場人物が「貪る」、「傷」という単語を使ったお話を考えて下さい。
(恋愛お題ったー ⇒ http://shindanmaker.com/28927



弱さを責め立てるような傷痕に、君が口づけを落とした。
そのあたたかさを、僕は生涯忘れないだろう。
安い女のような声で軋む夜のベッドは、巡礼者が生命を賭して目指す聖地にすら思えた。
赦しを乞うように、夢中でお互いを貪る。
傷を舐めあっているだけだと、笑う奴は笑えばいい。
僕にとって彼はイエスだった。

(144文字)


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同じ空を見ていた


★お題:朝になった、夢じゃなかった/同じ空を見ていた/しらじらと明けていく夜
(3つの恋のお題ったー ⇒ http://shindanmaker.com/125562



地平線から金色に染めあげられていく空を、丘の上で眺める。
その美しさに傷付いて、涙が溢れた。
朝になった、夢じゃなかった。
毎朝ここで逢う彼は、いつも隣で同じ空を見ていた彼は、もういない。
戻らぬ昨日を置き去りにして白々と明けていく夜が憎らしくて。
声を、嗄らした。

(128文字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

以下、筆者コメントに続きます。

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朝 -3-


★お題:本日のお題は「鳥」、冷やかな作品を創作しましょう。補助要素は「朝」です。
(日常お題ったー ⇒ http://shindanmaker.com/75905



薄闇の中で耳を澄ませると、鈴を揺らしたような声がする。
鳥に倣うように高鳴る胸を抑え、私はまだ眠っているふり。
早く、早く起こしに来て。
オレンジジュースとパンの匂い。賑やかな挨拶。
早く、早く、私はここよ。
足音は通り過ぎて、屋敷は静けさに包まれる。
私は今日も匣の中。

(130文字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

以下、筆者コメントに続きます。

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朝 -2-


★お題:本日のお題は「鳥」、冷やかな作品を創作しましょう。補助要素は「朝」です。
(日常お題ったー ⇒ http://shindanmaker.com/75905



歌い始めた鳥に、閉じていただけの瞼をそっと開く。白いシーツを見つめながら、背中の気配を探る。
貴方は音もなくベッドから抜け出し、床に脱ぎ捨てたシャツに袖を通し、迷いなくこの部屋から消え去る。私の髪を撫でることもしないで。
匂いは遠ざかり、温もりは逃げていく。

(127文字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

以下、筆者コメントに続きます。

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朝 -1-


★お題:本日のお題は「鳥」、冷やかな作品を創作しましょう。補助要素は「朝」です。
(日常お題ったー ⇒ http://shindanmaker.com/75905



高い鳥のさえずりが、甘い夢の終わりを告げる。
カーテンの向こうで朝が燃えている。
暗がりに隠していたものを暴き、傷を照らし、酷薄な現実の輪郭を太くする、断罪の光。
世界中が目覚めるこの時、何処にも行けない僕はただ孤独に凍える。
ああ、また今日も世界に置いて行かれるんだ。

(131文字)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

以下、筆者コメントに続きます。

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genre : 小説・文学

tag : 短文小説 お題 文章修行


私が居なければあなたは傷付かずに済んだのに
出逢えたことを嬉しいと思ってしまう私を
こんなに酷い私を
あなたは許してくれた

幾度生まれ直しても 私は私を選ぶ
あなたと出逢う為に私を選ぶ

だけど あなたがもう涙を流さずに済むのなら
私は居なくてもいいよ


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tag : 言の葉

希望



パンドラの箱に最後に残されていたのは希望でした。

あなたが絶望してしまっても、あなたを想う誰かが光を運んで来ます。

だから諦めないで。


DCF_0232_20110509033444.jpg



tag : 言の葉

碧血の御魂


生まれついての武士よりも、誠の武士で在れ。

時代の激流にも折れぬ志を持ちて、駆け抜ける熱き血は、いつか碧玉と成る。


tag : 言の葉

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沙月(さづき)

Author:沙月(さづき)


言葉と物語と音楽と写真を愛する、
沙月の気ままブログ。

文章書きで音楽好きのヲタです。

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